XR空間を通じた新たな可能性の探求

XR空間を通じた新たな可能性の探求

”表現者”と”体験者”

日常生活に溢れている"体験"、そのほとんどが現実空間で感じられる五感をフル活用しているにも関わらずひとたび絵画、イラスト鑑賞体験となると2Dの表現に囚われている。

"表現者"の創造力は2Dと言う枠に収まるものなのか?この枠が無くなるとどのような創造性を発揮して、どんな体験が生み出されるのか...?

昨今話題になっているXR空間には物理的距離やサイズ、質量的法則制約はない。それは、現実空間では不可能な表現すらも実現できることを意味しており、2D表現者だけに留まらず今まで様々な制約に囚われていた全ての表現者たちの新しい”道具”を手に入れる可能性を秘めている。

これは、表現を体験する”体験者”側にも同じことが言える。今までに刷り込まれた固定概念を超えた体験価値を創出する側面も持っている。

もう一つの”道具”

XR空間の表現は、表現者にとって新たな道具となりうる可能性を持ち、”表現者””体験者”の両方に新しい価値をもたらすことをも予感させる。その一方で、制約が少なくなりできることが増えすぎるジレンマや表現の成熟による差別化が難しくなるかもしれない。

そこに我々は、もう一つの”道具”として新たな入力ツール(Wacom VR Pen)や軌跡(KISEKI)を表現の中に取り入れることで表現者の意図/感情/背景/癖などを含む唯一無二の表現を作りだせる可能性を模索している。

『Metamorphosis(=変態)』

X日本語で昆虫などの進化の過程で姿を変えていくと言う意味を持つ

『Metamorphosis(=変態)』。今回KISEKI ARTプロジェクトを可視化する1つの表現方法の実験としてVR空間を活用するために、VRChat内に"Metamorphosis"と言う名のワールドを制作した。

2D表現から生成される筆跡データと無限の可能性を秘めるVR空間での表現が掛け合わされたとき、どのような体験がもたらされるのか?

今後変化を続ける『Metamorphosis』を通じて、”表現者”と”体験者”の可能性の序章を感じていただきたい。