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2019/11/26

ワコムとスタートバーン  デジタルアート作品の権利保護および流通基盤構築へ向けて協力

株式会社ワコムとスタートバーン株式会社は、イラストやアニメーションなど、ワコムのペンタブレットや液晶ペンタブレットを使って制作したデジタルアート作品(コンテンツ)を、制作者の権利を保護した上で「真正性」や「唯一性」を担保した状態で販売、流通できる基盤の構築へ向けて、協力することに合意しました。

スタートバーンが推進する「アート・ブロックチェーン・ネットワーク(ABN)」では、参加者間で、作品証明書の発行や来歴や著作権の管理を行うことができます。ネットワーク上で安全に分散処理を行う仕組みである「イーサリアム」の技術を利用し、さまざまな契約をブロックチェーン上で締結・遂行できるため、デジタルアート作品の二次流通における管理や取引記録の追跡、確認に適しています。

また、ワコムの有するデジタル署名認証技術を活用し、アート作品もしくは作品の証明書に制作者のデジタル署名を埋め込み、制作者本人や作品の所有者が望まない複製や売買を防ぐ上で、より効果的な技術の開発も検討します。ABNと本デジタル署名認証技術を組み合わせて、非常に強固な権利保護の流通基盤を実現できます。

この流通基盤では、作品が正規の手続きで売買成立した際(二次流通およびそれ以降)に、利益の一部を制作者に還元するよう設定することも可能です。作品の人気が出ると、売買が活発になり多くの人の手を経ることで収入が逓増するため、制作者は二次流通以降の収入を視野に入れた価格設定ができます。

ワコムは、お客様に生涯を通してインクの価値を提供し続ける「ライフロング・インク(Lifelong Ink)」のビジョンを掲げ、世界中のアーティストやクリエイターの皆様に、自由自在に作品を描いていただける製品群を提供してきました。この流通基盤によって、制作者自らが権利を守りながら作品を提供することが可能になり、販売・購入者側ともに選択の幅が広がります。

両社は、明日(11月27日)開催の「コネクテッド・インク」において、この取り組みについて紹介し、デジタルアート作品流通のエコシステムをともに築き、拡大していくパートナーを募集していきます。併せて、「セキュアな環境でのデジタルアート作品の豊富な提供、自由な流通」を実現し、日本国内はもとより、グローバルに展開することで、デジタルアートのさらなる興隆に貢献することを目指していきます。

【ワコムについて】
株式会社ワコム(東証一部: 6727)は、デジタルペンの技術を通して、「デジタルで描(書)く」体験をお客様の様々な二ーズに合わせてお届けする、「テクノロジー・リーダーシップ・カンパニー」です。ワコムのペンタブレット製品は、全世界150以上の国と地域で、映画制作や工業デザインのスタジオ、デザイナー、マンガ家などのプロクリエイターから、趣味でイラストや写真加工を楽しまれる方まで幅広くご愛用いただいております。また、「書いて学ぶ」ことが欠かせない学校や塾など教育の現場、医療現場での電子カルテ等の記入、金融機関等での各種申込書、クレジットカードの電子サイン用にも、ワコムの製品は使用されています。さらには、オフィスや家庭で使われているデジタルペンを搭載したパソコン、タブレット、スマートフォン向けにもワコムのペン技術をOEM提供しており、多くのモバイルIT機器に搭載いただいています。 ワコムはこれからも、最先端技術との連携も視野に入れた新しいデジタルペンの体験と価値をお届けしてまいります。

<報道機関からのお問い合わせ先>
株式会社ワコム 広報室   Tel:03-5337-6702   E-mail: wacom-pr(at)wacom.co.jp

【スタートバーンについて】
スタートバーンは世界中のアーティストそしてアートに関わる全ての人が必要とする技術を提供し、より豊かな社会の実現を目指す会社です。アート流通・評価のインフラとなるArt Blockchain Networkの構築を推進しています。2018年10月のテストネットリリース後、数多くのアート関連事業者がパートナーとして参画し、幅広いフィードバックを踏まえたホワイトペーパーを2019年10月にリリース。その後メインネット公開を予定しています。
https://startbahn.jp

<報道機関からのお問い合わせ先>
スタートバーン株式会社 担当:波多野 E-mail: press(at)startbahn.jp