version

2017/01/06

ワコム 『デジタルインク』 に記録した脳波データから  『喜怒哀楽』 の感情を抽出・表示するコンセプトモデルを展示

― 米ニューロスカイ社の 「エモーショナル・スペクトラム」 を採用 ―

株式会社ワコムは、タブレット端末などモバイルIT機器で手書(描)き入力した、文字、絵などの「デジタルインク」に、ユーザーの脳波データを重ねて記録し、人間の感情の4大要素である「喜、怒、哀、楽」を抽出して表示するコンセプトモデルを開発しました。ヘッドセット、ノートPC、デジタルペンという簡素な機材の組み合わせにより、手軽に感情を「喜怒哀楽」に分類して表示するものとしては、世界で初めての試みといえます。

このたび、米・ニューロスカイ社が新開発した「エモーショナル・スペクトラム」という脳波解析用のアルゴリズムを、2016年10月に発表した「感情を伝える手紙」のコンセプトモデル(株式会社ワン・トゥー・テン・ドライブと共同開発)に実装、「進化版」として、1月6日に米・ラスベガスで開催の「コネクティド・インク」にて展示します。

 

 

【写真下】ゲストメッセージを書く際、「皆さま」「楽しみ」などの単語を書く時に、メディテーション(心地よいリラックスの気持ち)が高まっているのがわかる。

 

 

昨年10月のコネクティド・インク(東京)で展示した「感情を伝える手紙」は、「集中リラックス負荷、理解・習熟、興味」など、ユーザーの心理状態の「レベル感」を表現するものでした。加えて今回は、ニューロスカイ社の「エモーショナル・スペクトラム」によって、感情の根源的な要素である「喜・怒・哀・楽」を抽出するため、より客観的で分かりやすいデータの表示が容易に行えます。

さらに今回の展示では、入力時に「Bamboo Slate」を使用。紙に書いた内容がそのままデジタル化されるので、紙ならではの自然な使用感とともに、「感情を伝える手紙」を体験いただけます。

ニューロスカイ社CEOのスタンレー・ヤン氏は、以下のように述べています。
「感情データと手書きデータが紐づく事でこれまでにないコミュニケーションを実現し、次世代の画期的なユーザーエクスペリエンスを提供できるものと確信しています。 またデータを蓄積していくことで2次的なサービスの可能性が大きく広がる事と期待しています。」

デジタルインクには、様々なデータを埋め込むことができ、紙にペンで描く従来の(アナログ)インクとは、全く異なる可能性を秘めています。ワコムは、今後開花するデジタルインクの様々な活用の仕方について、パートナー各社と協力しながら探求・提案を行っていきます。

 

【「感情を伝える手紙」について】
デジタルインクの筆致ごとに、ユーザーが書いた時の脳波データを取得し、デジタルペンから読み取れるデータと合わせて記録・表示するもので、文章の意味や文字の形からは読み取れない、筆者の心の状態も映し出すことができます。再生時になめらかで違和感なく両データを表示するため、ワン・トゥー・テン・ドライブ社(1→10drive)が、ソフトウェア全体のテクニカルプロデュースと脳波解析データの可視化を行う、ビジュアルアプリやデータ連結アプリの開発を行いました。

 

ニューロスカイについて
NeurosSky Inc. (ニューロスカイ)は2004年米国カリフォルニア州サンノゼ市にて設立されました。
脳波、心電心拍、筋電などの生体信号データを効果的に活用するためのセンサー製品及びアルゴリズムを提供しています。センサーモジュールの累計出荷数は120万台を超え、主な顧客やパートナーは民間企業や大学研究機関、スタートアップ企業に至るまで幅広く展開しています。

 

◆ワコムについて
株式会社ワコム(東証一部:6727)は、1983年の創業以来、日本を含めた全世界150 以上の国や地域で製品を販売しています。これまで、よりクリエイティビティに富んだ世界を実現するための製品をお届けする中で、世界中のデザイナーやクリエイターの方々のご愛顧を頂いて成長してきました。 現在、当社のペン&タッチタブレット、液晶ペンタブレット、モバイルクリエイティブタブレット、スタイラス製品、そして各種デジタルインターフェース機器は、デジタルアート、映画、特殊効果、ファッション、商品デザインなどの分野で幅広く利用されています。また、当社は、若手のデザイナーやクリエイター育成をサポートする多くの活動にも参画しています。さらに、当社の培ってきた技術をモバイル端末用途に最適化したWacom® feel IT technologiesは、各社が展開するスマートフォン、タブレット端末、電子書籍端末など様々な製品群にコンポーネントとして採用されています。さらに、ECADシリーズによって、国内製造業向けなどに電気設計用CADソフトの提供も行っています。このように、当社が提供する技術は、ビジネスからホームユースまでのさまざまなシーンで、デジタルコンテンツクリエーション、医療・教育・金融などの分野で利用されています。

 

<問合せ先>
株式会社ワコム 広報室
Tel:03-5337-6702 E-mail: wacom-pr(at)wacom.co.jp