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2021/03/04

イーインク、ワコム、リンフィニーがアンドロイドOS、ワコムのEMR技術、最新のE Ink Carta™ 1250を搭載した次世代デジタルeNoteソリューションを発表

新ソリューションは「第4回自治体・公共Week」で展示

(米マサチューセッツ州ビレリカ)--- 電子インク技術の有力な革新的企業であるイーインクホールディングス(イーインク)(8069.TW)、ペンタブレット、インタラクティブペンディスプレー、デジタルインターフェースのソリューションを製造する世界有数の企業であるワコム、イーインクとソニーセミコンダクタソリューションズの合弁企業であるリンフィニーは本日、次世代のデジタルペーパーソリューションを発表しました。これらのソリューションが採用しているワコムのEMR技術は、4096の筆圧感知レベルとより高速のペン速度をサポートすることで、精度の向上を実現しています。10.3インチと13.3インチのサイズを用意している新ソリューションは、最新のE Ink Carta™ 1250を使用することで、コントラスト比が高くページめくりが高速化しており、またペンの書き込み速度が向上し、アプリケーション製品向けのユーザーインターフェースを強化しています。リンフィニーは、過去3年間にわたりイーインクと緊密に協力して、最新のCartaインクを取り入れ、ビジュアルパフォーマンスを本ソリューションに合わせて、新しいフィルムの利点すべてを本デバイスにもたらしてきました。

超薄型で紙のような感触と人間工学的デザインを備えた10.3インチモデルは、重量がわずか261グラム、厚さが5.85mmとなっています。13.3インチモデルは重量が368グラムで、厚さはわずか5.7mmです。両製品とも、ワコムのEMRがサポートしているデジタルペンを備え、30ミリ秒未満の更新時間で書き込み速度を向上させています。ペンで書き込む感覚は滑らかで、紙に書くのような体験を提供します。ワコムのEMRは、Shinonome Penなどその他のワコム対応ペンをサポートし、正確な下絵と細線の表現を実現します。各eNote(電子ノート)ソリューションは、1回の充電で最大3週間のバッテリー駆動が可能で、2ページビューで読み取りとメモ表示ができます。これらのデバイスには32GBの内部メモリーが付属しており、1万ファイル以上のPDFファイルを保存できます。各デバイスはユーザーのデータを安全に暗号化できる高度なセキュリティー機能を搭載しています。

新しいデジタルペーパーデバイスは2021年の夏に販売し、イーインクとリンフィニーはこのプラットフォームで各社独自のデジタルペーパーデバイスを開発したいOEMパートナーを積極的に探しています。デジタルペーパー・コントロール・サーバー・ソフトウエア(DCSS)は、システムベンダーが企業、産業、医療、教育、官公庁の市場向けに独自のペーパーレスソリューションを開発できるよう、高度なセキュリティーソリューションを提供します。さらに、eNoteソリューションはアンドロイドOSを基盤としているため、カスタムソフトウエアソリューションの開発が可能です。リンフィニーのチームは、より柔軟でオープンなソフトウエア開発環境を提供するミドルウエアを開発しています。これにより、お客さまは各社のソフトウエア開発活動を簡素化するとともに、既存のアンドロイドアプリケーションを使用できます。ミドルウエアAPKの初バージョンは2021年秋にリリースします。

イーインクのジョンソン・リー最高経営責任者(CEO)は、次のように述べています。「イーインクは次世代のデジタルペーパーデバイス開発に参加できることを大変うれしく思います。私たちは、とりわけ遠隔方式での学習と労働が私たちの社会における新常態となっている中、eNoteデバイスの機能と、それらが教育・オフィス環境にもたらす利点を強く信じています。当社は一貫して、強力なエコシステムを作り上げ、より多くの企業が各社のお客さまにソリューションを提供できるよう取り組んでいます。」

リンフィニーの住田直樹社長は、次のように述べています。「リンフィニーは、eNote市場のリーダーとして、人間工学的に設計され、世界で最も薄く、真に紙に書けるようなデバイスをお客さまに提供していることを誇りとしています。私たちは、継続的な革新の意義を信じており、またエコシステムパートナーが各社独自の市場ニーズに適合するよう、当社のプラットフォームを基盤にしてペーパーレスソリューションを開発することの支援に意義があるものと考えています。」

ワコムの井出信孝社長兼CEOは、次のように述べています。「過去2年間にわたりリンフィニーと協力して、紙にペンで書く体験を再現するデジタルライティングデバイスを作り上げたことをうれしく思います。イーインク、リンフィニー、ワコムは、『ペンと紙』の最適化された体験を提供し続けるという長期的な展望を共有しており、ワコムの技術がこの新しい体験の一部になることができて光栄です。」

デジタルペーパー製品の試作品は、2月24~26日に幕張メッセで開催される「第4回自治体・公共Week」で展示します。参加者はリンフィニー・ジャパンのブースで試作品を見ることができます。詳細情報については、www.linfiny.co.jp/をご覧になるか、同社チーム(contact@linfiny.co.jp)にお問い合わせください。


【イーインクホールディングスについて】
イーインクホールディングス(8069.TWO)は、MITのメディア・ラボの技術をベースとして、eReader市場を変革し、そのあり方を決定付け、10年足らずで新たな数十億ドル規模の市場を実現しました。イーインクの低電力製品は小売り、家庭、病院、交通などの分野に及ぶIoTアプリケーションに最適であり、お客さまが以前であれば不可能であった場所にディスプレーを持ち込めるようにしています。当社の企業理念は、先進的技術開発を通じて、革新的な製品、ユーザーエクスペリエンス、環境面のメリットの実現に努めることです。このビジョンは、電子ペーパー・ディスプレイの分野での継続的投資につながるとともに、スマートパッケージングやファッションなど、いくつもの新たな市場や用途への自社技術の応用を実現しています。当社は、電気泳動ディスプレイ製品によって電子ペーパーの世界的リーダー企業となっています。Fringe Field Switching(FFS)技術はハイエンドLCDディスプレイの標準となっており、世界のあらゆる主要液晶ディスプレイ・メーカーにライセンスされています。イーインクホールディングスは、台湾のタイペイエクスチェンジ(TPEx)とルクセンブルク市場に上場され、現在、電子ペーパー・ディスプレイの世界最大のサプライヤーとなっています。詳細情報については、www.eink.comをご覧ください。


【リンフィニーについて】
リンフィニーは、イーインクホールディングスとソニーセミコンダクタソリューションズの合弁企業として、2017年10月に設立されました。リンフィニーはeNote製品の設計と開発を専門としており、デジタルの読み書きにおいて傑出したユーザー体験を提供しています。リンフィニーの使命は、イーインクのePaper(電子ペーパー)技術に基づいた革新的なeNote製品を開発することです。